夏の暑さにやられてボーっとしていたいとき、就職や転職を考えすぎてちょっと休みたいとき、なかなか結果が出ず落ち着かないとき、こういうときは無理をせず、ゆるーくネットを見ているにはいいタイミングです。
2021年に流行ったTwitter漫画「100日後に退職する47歳」に、再び注目が集まりつつありますので、まとめてみました。
漫画「100日後に退職する47歳」とは
Twitter漫画「100日後に退職する47歳」は、エンジニアのtomeさんが、ボーナス0円という厳しい査定に耐え切れず、思わず強気に出た交渉が裏目に出て、会社を辞めざるを得なくなった転職物語です。
組織の体をなしていない会社内のドタバタ劇や昭和のエンジニアの悲哀、転職の厳しさを知るとともに日々の活動の大切さがわかる100日間のストーリーが、エンジニア・プログラマなど同業者を中心にスマッシュヒットしました。
公式Twitterアカウントは、漫画の配信に加えて、読者の評価に対するリアクションや、漫画からさらに横展開しているクラウドファンディングやPR活動の推移、そして作家さんの人間性が分かる投稿やリプライなど、より深堀出来るコンテンツにもなっています。
WEBメディアが取り上げるタイミング
Twitter漫画「100日後に退職する47歳」が2021年にバズったため、2021年11月23日にSankei Biz IZAで取り上げられ、ニュース配信されました。
「100日後に退職する47歳」作者が経験したミドル層転職と“年齢の壁”
休日もトラブル対応、技術力に不安のある部下、残業代もボーナスもなし―。ベテランのITエンジニアが疲弊して退職するまでを描いた、Twitterでの連載投稿漫画が先月、話題をさらいつつ、完結した。この物語には、職場を舞台にした漫画にありがちな悪役との対立も、ドラマチックな展開もないが、ITエンジニアという仕事の過酷さを淡々とリアルにつづる作風が読者の心をつかんだようだ。
そして面白いことに、このニュースから約1年半後の2023年5月23日にウォ-カープラスで作者インタビューとして再び情報発信されています。
「今期、ボーナスなし!?」タイトな納期も連日残業と休日出勤で乗り切ったのに…47歳SEが転職するまでの100日間を描く【作者に聞く】
ソフトウェア開発で連日残業や徹夜、休日出勤を繰り返している、システムエンジニア。仕事では、テストを繰り返しては、エラーを修正。タイトな納期への精神的プレッシャーも大きい。クライアントからの要望に応えつつ、開発を繰り返していた47歳のSEだが、会社からの総合的な評価が低く「今期ボーナスはなし」と言われ、転職を決意。退職までの100日間を漫画としてTwitterに投稿し始めると、大きな声援を浴びたTOME(@tome_ura)さんの「100日後に退職した47歳」を紹介しよう。
“漫画コンテンツ”は通常、話題になっているときやリリース前後にニュースで取り上げられることはあっても、数年後にニュース扱いになることは極めて珍しく、Twitter漫画「100日後に退職する47歳」は、“転職にまつわる話題を漫画という形にしたコンテンツ”とみなされていることで、時間が空いてもニュース性がある作品として、作家さんへの取材が繰り返されているのでしょう。
コンテンツビジネスとして独特な展開
Twitter漫画「100日後に退職する47歳」のユニークな点は、計算されていない、あるいは計算外のなりゆきコンテンツ・プロモーション展開です。
漫画がバズったので、LINEスタンプをリリースしてみたり、漫画原稿を取りまとめて電子書籍として漫画配信サイトから販売したり、そしてハードルの高い映画化を目指してクラウドファンディングを試みて、結果として成功してみたりと、想定以上にコンテンツビジネスとして成功のきっかけを掴んでいることは驚きです。
しかもこれが万事うまくいっていないこと、例えば映画化が決定したもののちゃんと進んでいるのかどうか分からない、と作者がツイッターに投稿したり、主演予定がいしだ○成さんとやや不安なキャスティングだったりと完璧でないことも興味をそそるポイントです。
YouTubeでの評判も参考になる
ユーチューバーもこの漫画に共感する人も多く、詳しく説明している動画も複数あります。
特に、エンジニアやプログラマ以外の方が、この漫画に出てくる会社の状況を理解できるように業界の常識や業界あるあるについても解説していますので、より深く漫画を楽しむことができるようになるでしょう。
話題のエンジニア漫画「100日後に退職する47歳」が生々しくて面白すぎる件
(セイト先生のWeb・ITエンジニア転職ラボ)
出典
まとめ
漫画「100日後に退職する47歳」自体のユルさや面白さに加えて、ニュースサイトでは時間をおいて関心を持たれ適当な間隔で情報配信されること、計算はされていないもののコンテンツビジネスとしては多面的な展開をしていること、Youtube動画で評論されいろんな視点を教えてくれることなど、計算外の展開と面白さ、そしてあえて言えば不安定感やあぶなっかしさもこの作品の大きな魅力なのでしょう。
転職という普遍的なテーマを扱っている漫画「100日後に退職する47歳」は、また不意を突いて流行する雰囲気も持っていますので、時間があるときにゆるーく読んでいてもいいかもしれませんよ。